ニュージーランドのウェルビーイング予算は終わったのか――2019年の仕組みと2026年改正
この記事の概要
ウェルビーイング予算とは、GDPや財政収支だけでなく、健康、住宅、環境、社会的つながり、分配、将来世代などの多面的なアウトカムを予算判断へ組み込むアプローチです。ニュージーランドは2019年にWellbeing Budgetを掲げ、2020年には一部の報告義務をPublic Finance Actへ導入しました。2026年にその法定義務は廃止されましたが、TreasuryのLiving Standards Frameworkや指標基盤は存続しています。したがって「完全に終わった」とも「従来どおり続いている」とも言えません。
この記事の結論
2019年のWellbeing Budgetは、GDPを捨てる予算ではなく、予算判断へ多面的なアウトカムを加える試みだった。
2019年の5重点は、その年の優先分野であり、毎年固定された恒久的な5本柱ではない。
Living Standards Framework(LSF)はTreasuryの分析フレームであり、それ自体が法制化されたわけではない。
2020年に法制化されたのは、政府のwellbeing objectivesに関する予算文書上の説明と、Treasuryの定期Wellbeing Reportなどである。
これらの法定要件は2026年7月1日に廃止されたが、LSF、LSF Dashboard、wellbeing分析まで禁止・消滅したわけではない。
制度の採用、データの可視化、予算配分の変化、政策の因果効果、制度の政治的耐久性は別々に評価する必要がある。
ウェルビーイング予算とは
ウェルビーイング予算(Wellbeing Budget、幸福予算)は、GDP、雇用、債務、財政収支などの経済・財政指標を否定する制度ではありません。それらだけでは捉えにくい健康、住宅、環境、孤立、安全、文化、分配、将来世代への影響を、予算の優先順位と査定へ加えるアプローチです。
一つの「幸福度点数」で予算を自動配分する制度でもありません。政府が何を社会的成果と定義し、誰のどの変化を重視するかという価値判断を含みます。指標は決定を代行せず、比較、トレードオフ、見落とされていた影響を可視化します。

ウェルビーイング予算は経済・財政指標を置き換えるのではなく、健康、住宅、環境、分配、将来世代などのアウトカムを予算判断へ追加する。
ウェルビーイング予算の核心は、「幸福を数字にすること」ではなく、「予算判断で何を見落とさないか」を変えることにあります。
EBPMとは何かでは、Evidence、Judgment、Decisionを分けて考える理由を解説しています。
Wellbeing Budget、LSF、Dashboard、He Ara Waioraの違い
Wellbeing Budget
予算編成上の政策アプローチと政治的ブランド。固有名称自体が恒久法制化されたわけではない。優先課題、予算査定、政策パッケージへwellbeingを組み込む役割を担った。2026年時点では2019年型のブランドは前面に出ていない。
Living Standards Framework(LSF)
New Zealand Treasuryの多面的・長期的・分配的な政策影響を検討する分析フレーム。LSF自体は法律ではなく、2026年時点でも存続している。
LSF Dashboard
wellbeing指標を整理し、状況、分配、長期変化を可視化する測定ツール。法律そのものではない。Treasuryは原則として半年ごとのデータ更新を案内している。
He Ara Waiora
Māoriの視点からwaioraを理解するための枠組み。独立した法定予算制度ではなく、集合的関係性、価値、文化的文脈を政策分析へ入れるTreasuryの分析資源として存続している。
wellbeing objectives
政府が予算判断を導く目標として示したもの。2020年改正で予算文書上の法定説明要件が導入されたが、その法定要件は2026年7月1日に廃止された。
Wellbeing Report
Treasuryが国全体のwellbeingの状態、変化、持続可能性、リスクを報告する仕組み。2020年改正で少なくとも4年ごとの作成義務が設けられ、法定作成義務は2026年に廃止された。
Te Tai Waiora 2022
2020年法に基づく最初の法定Wellbeing Report。状況、分配、Māori wellbeing、将来リスクなどを分析した公開済み報告書として残る。
CBAx
Treasuryの費用便益・価値評価支援ツール。法律ではなく、政策影響、費用便益、wellbeing領域の検討を支援する分析ツールである。

Wellbeing Budgetは予算アプローチ、LSFは分析フレーム、Dashboardは測定ツールであり、関連していても同一制度ではない。
これらは相互に関連しますが、同一の制度ではありません。特に「LSFが法制化された」「LSFが廃止された」という説明は正確ではありません。
ニュージーランドのウェルビーイング政策年表
1999〜2002年:inclusive economyやwellbeingに関するTreasury内の研究が蓄積。
2011年:最初のLiving Standards Frameworkを公表。
2018年:LSF Dashboardを公表。
2019年:政府が同国初のWellbeing Budgetを公表。
2020年:Public Finance (Wellbeing) Amendment Actが成立し、wellbeing objectivesの説明と定期Wellbeing Reportなどを法定化。
2021年:LSFを3 levelsへ再構成。
2022年:最初の法定Wellbeing ReportであるTe Tai Waioraを公表。
2023年:Wellbeing Budget 2023を公表。
2024〜2025年:政権交代後、成長、財政規律、公共サービス、インフラなどを前面に出す予算方針へ移行。
2026年4月2日:Public Finance Amendment Act 2026成立。
2026年5月28日:Budget 2026公表。政府目標を引き続き“wellbeing objectives”とも表現。
2026年7月1日:wellbeing関連の法定要件廃止が施行。

ニュージーランドのwellbeing政策は、研究蓄積、分析フレーム整備、2019年の予算実装、2020年の法定化、2026年の法定要件廃止という段階を経ている。
Public Finance Amendment Act 2026は4月2日に成立し、7月1日に施行されました。施行前の5月28日に公表されたBudget 2026では、政府目標を引き続き“wellbeing objectives”とも表現しています。このため2026年は、法的義務と予算実務が切り替わる移行期として読む必要があります。
History of the Living Standards Framework
Budget 2026のGovernment goals and wellbeing objectives
2019年のWellbeing Budgetは何を変えたのか
広い指標とエビデンスを使って優先課題を設定した。
5つの優先分野へ政策パッケージを集中した。
一部の複雑な社会課題で省庁横断の設計を重視した。
予算要求の評価へLSF領域、介入ロジック、反事実、利用可能なエビデンス、費用便益などを組み込んだ。
単一省庁のアウトプットだけでなく、生活上のアウトカムを見る方向を強めた。
財政規律を放棄せず、当時のBudget Responsibility Rulesと併存させた。
予算判断へエビデンスと評価計画を接続する比較例として、英国What Worksの仕組みも参照できます。
2019年の5つの重点分野
低排出で持続可能な経済への移行(Transforming the economy)
デジタル時代の生産性・機会(Building a productive nation)
Māori・Pacific Peoplesの所得、技能、機会(Supporting Māori and Pasifika aspirations)
子どもの貧困削減と子どものwellbeing(Improving child wellbeing)
全てのニュージーランド人のメンタルwellbeing、特に24歳未満(Taking mental health seriously)
これらはBudget 2019固有の優先分野です。政府が毎年必ず同じ5分野を選ぶ恒久制度ではありません。また、複数省庁が関与する政策パッケージは重視されましたが、すべての予算要求が省庁横断だったわけではありません。
CBAxについての事実補正
Budget 2019: Guidance for Agenciesでは、CBAxはwellbeing領域への影響を示す支援ツールとして更新されました。ただし、同ガイダンスはCBAxをBudget 2019の必須要件とはしていません。査定はCBAx単独ではなく、介入ロジック、反事実、利用可能なエビデンス、費用便益、wellbeing分析などを含む広い評価でした。後年、LSF領域をvalue-for-money評価へ使う実務は強化されましたが、「2019年に全省庁へCBAx提出を義務付けた」とは言えません。
Budget 2019: Guidance for Agencies
Living Standards Frameworkはどう変わったのか
2019年当時の4 capitals
Human Capital
Natural Capital
Social Capital
Financial and Physical Capital
4 capitalsは2019年前後の制度史を理解するうえで重要ですが、現在のLSF全体を4項目だけで表す説明は不正確です。
2021年版LSFの3 levels
Our Individual and Collective Wellbeing:個人と集合的なwellbeing。
Our Institutions and Governance:制度、規範、ガバナンス。
The Wealth of Aotearoa New Zealand:将来のwellbeingを支える富・資本基盤。
2021年版は各levelを、distribution、resilience、productivity、sustainabilityなどのanalytical promptsで検討します。平均値だけでなく、誰に便益と負担が生じるか、ショックへ耐えられるか、資源を持続的に使えるかを見るためです。

2019年前後の4 capitalsは制度史上重要だが、2021年版LSFは3 levelsと分配・レジリエンス・生産性・持続可能性などの横断的視点で再構成された。
The Living Standards Framework 2021
LSF Dashboard
LSF Dashboardは指標の観測・可視化ツールです。平均だけでなく分配や集団差を確認でき、現在は原則として半年ごとにデータが更新されます。一方、Treasuryは、agencyやsectorの政策分析に必要な深さをDashboard単独で提供するものではないと説明しています。
ダッシュボードは「何が起きているか」を示すことはできますが、「どの政策がそれを起こしたか」を単独で証明することはできません。
Measuring wellbeing: the LSF Dashboard
He Ara Waioraとは何か
He Ara Waioraは、Māoriの視点からwaiora、生活水準、集合的関係性などを理解するためにTreasuryが用いる枠組みです。LSFを単純に翻訳した「Māori版指標表」ではありません。個人の満足度だけでなく、whānau、共同体、関係性、文化、環境を重視します。
Māoriの概念を装飾的な指標として扱うのではなく、政策の目的、関係性、意思決定のあり方を検討する資源として扱う必要があります。He Ara Waiora自体が予算配分を自動決定するわけでもありません。
ウェルビーイング予算は終わったのか
政治的ブランド
2019年のようにWellbeing Budgetを前面に掲げる運用は後退した。
法定義務
Budget Policy Statementなどのwellbeing objectives説明義務とTreasuryの定期Wellbeing Report義務は廃止された。
分析インフラ
LSF、LSF Dashboard、He Ara Waioraなどは存続している。
実際の政策判断
成長、財政規律、公共サービス、インフラなどを前面に出す一方、Budget 2026にもwellbeingという語と長期的な社会・環境・文化的成果への言及は残る。
「ウェルビーイング予算は廃止された」という説明は、法定義務と政治的ブランドについては一部正しいものの、Treasuryの分析フレームやwellbeing概念まで消滅したという意味では不正確です。
より正確には、2019年当時の政治的ブランドと2020年に設けられた法定報告義務は後退しました。一方、LSF、LSF Dashboard、多面的な政策分析という行政上の基盤は残っています。完全な廃止でも従来どおりの存続でもなく、法的固定化から行政裁量型への再編と評価できます。

2026年に後退したのは2019年型の政治的ブランドとwellbeing関連の法定報告義務であり、LSFなどの分析基盤まで消滅したわけではない。
なぜ2026年に法定義務が廃止されたのか
確認できる事実
Public Finance Amendment Act 2026が2026年4月2日に成立した。
wellbeing objectivesに関する予算文書上の法定要件が廃止された。
Treasuryの定期Wellbeing Report作成義務が廃止された。
施行日は2026年7月1日である。
政府・法改正推進側の説明
政府・法改正推進側は、Public Finance Actの複雑性を減らし、財政責任と中核的財政変数へ焦点を戻すこと、各政府が独自の言葉で予算優先順位を示せる柔軟性を確保することを理由に挙げました。また、wellbeing関連要件が透明性と説明責任を実際に改善したかに疑問を示しました。これは推進側の説明であり、政策効果が実証されたという意味ではありません。
反対・批判側の主張
反対・批判側は、GDPや財政指標だけでは健康、社会的結束、環境、分配を十分に把握できず、要件廃止により政府が広い社会的成果を説明する法的責任や、Parliamentによる長期アウトカムの監視が弱まる可能性を指摘しました。
EBPM.jpの分析
法定義務を残すこと自体も、廃止すること自体も、政策判断の質を自動的に保証しません。問うべきなのは、要件が実際に情報の質、予算配分、議会監視、事後評価を改善したか、また廃止後にそれらがどう変化するかです。
Public Finance Amendment Act 2026
Treasury advice on Public Finance Amendment Bill
EBPM.jp式:ウェルビーイング予算を監査する8つの問い
以下はニュージーランド政府やOECDの公式標準ではなく、EBPM.jpが制度評価のために整理した独自フレームです。
1. 目的
何を「よい社会」「wellbeing」と定義し、誰がその定義を決めたのか。
2. 測定
主観指標と客観指標、現在と将来、平均と分配を区別しているか。
3. 追加性
wellbeing指標を加えたことで、従来のGDP・財政指標だけでは見えなかった何が新たに見えたのか。
4. エビデンス
指標同士の相関、政策の介入ロジック、因果効果を混同していないか。
5. 予算接続
分析結果が、実際にどの事業の採択、増額、減額、再設計へ影響したのか。
6. トレードオフ
費用対効果、機会費用、公平性、外部性、地域差、世代間配分をどう扱ったか。
7. 実装能力
省庁間調整、データ連携、分析人材、現場能力が政策設計を実行できたか。
8. 更新と耐久性
どの結果なら継続、修正、縮小、撤退するのか。政権交代後も検証可能性と説明責任が残るか。

EBPM.jpの監査フレームは、指標の存在ではなく、目的、測定、追加性、エビデンス、予算接続、トレードオフ、実装能力、更新可能性までを検証する。
ウェルビーイング予算の「成果」を一つの数字で判断してはいけない
情報上の成果
見えなかった問題、格差、長期リスクが可視化されたか。
手続上の成果
省庁横断、優先順位設定、査定プロセスが変わったか。
配分上の成果
実際の予算配分が変わったか。
事業上の成果
個別プログラムのアウトプット・アウトカムが改善したか。
社会全体の成果
国民全体、対象集団、将来世代のwellbeingが純粋に改善したか。
制度上の成果
政権交代後もデータ、評価、説明責任、学習能力が残ったか。
指標が整備されたこと、予算が増えたこと、対象者の状態が改善したこと、その改善が政策によって起きたことは、別々の主張です。
制度全体の因果効果は確定していません。メンタルヘルス、子どもの貧困、Māori・Pacific Peoplesとの格差などの時系列変化を記述する場合も、観測された変化、政府や評価機関の推計、因果効果として識別された結果、EBPM.jpの解釈を分ける必要があります。
日本とニュージーランドは何が違うのか
予算上の政治的ブランド
NZ 2019〜2023:Wellbeing Budgetを前面に表示。NZ 2026年以降:ブランドは後退。日本:政府全体で統一した同名ブランドは限定的。
分析フレーム
NZ 2019〜2023:LSF、He Ara Waiora。NZ 2026年以降:LSFなどは存続。日本:内閣府調査、Well-being関連KPI、各府省計画など。
法的根拠
NZ 2019〜2023:wellbeing objectivesと定期報告の法定要件あり。NZ 2026年以降:当該法定要件を廃止。日本:分野別法令・計画・KPIが中心。
予算との接続
NZ 2019〜2023:wellbeing分析を予算優先順位・査定へ組み込み。NZ 2026年以降:成長、財政規律、公共サービスなどを前面に再編。日本:一律の直接結合ではなく複数制度に分散。
指標と報告
NZ 2019〜2023:LSF Dashboard、Te Tai Waioraなど。NZ 2026年以降:Dashboardなどは存続。日本:満足度・生活の質調査、関連KPIなど。
因果評価
いずれも指標観測と個別政策評価を別途必要とする。
制度耐久性
NZは2020年に法定化し2026年に巻き戻した。日本は政策分野ごとに継続性が異なる。
日本に「何もない」わけではありません。一方、ニュージーランドの名称や指標表だけをコピーしても、測定、査定、配分、実施、評価、更新が接続しなければ制度の質は上がりません。GDWを2026年現在の日本政府の中心制度名として扱うのも適切ではありません。
国際比較は同じ制度として扱わない
ウェールズ、スコットランド、アイスランド、カナダ、ドイツ、イタリアなどにも、GDP以外の多面的な指標を政策へ取り込む取組があります。ただし、法的拘束力、予算との接続、指標体系、成果評価は国ごとに異なります。ニュージーランド政府が2019年に自国初のWellbeing Budgetとして公表し、国際的に注目された先駆的事例、と表現するのが安全です。
長期課題を議会の政策サイクルへ戻す制度設計は、フィンランド未来委員会の記事で詳しく整理しています。
FAQ(よくある質問)
Q1. ウェルビーイング予算とは何ですか。
A. GDPや財政収支に加え、健康、住宅、環境、社会的つながり、分配、将来世代などのアウトカムを予算判断へ組み込むアプローチです。単一の幸福度点数で自動配分する制度ではありません。
Q2. 幸福予算とウェルビーイング予算は同じですか。
A. 日本語ではほぼ同じ対象を指す場合があります。ただし「幸福予算」は主観的幸福度だけで決める印象を与えやすいため、本記事では公式名称Wellbeing Budgetに対応する「ウェルビーイング予算」を主に使います。
Q3. GDPを無視して幸福度だけで予算を決める制度ですか。
A. 違います。経済成長、雇用、債務、財政収支を維持しつつ、それだけでは見えない社会・環境・分配・長期影響を加えます。
Q4. ニュージーランドはなぜ2019年に導入したのですか。
A. 経済指標だけでは把握しにくいメンタルヘルス、子どもの貧困、格差、低排出経済への移行などを、予算の優先順位へ明示的に反映するためです。
Q5. 2019年の5つの重点分野は何ですか。
A. 低排出で持続可能な経済、デジタル時代の生産性、Māori・Pacific Peoplesの所得・技能・機会、子どもの貧困とwellbeing、特に若者のメンタルwellbeingです。その年の重点であり恒久的な5本柱ではありません。
Q6. Living Standards Frameworkとは何ですか。
A. New Zealand Treasuryが多面的、長期的、分配的な政策影響を考えるための分析フレームです。LSF自体は法律ではありません。
Q7. LSFとLSF Dashboardは何が違いますか。
A. LSFは政策分析の枠組み、Dashboardは関連指標を観測・可視化するツールです。Dashboardだけで個別政策の因果効果は証明できません。
Q8. 2026年にウェルビーイング予算は廃止されたのですか。
A. 法定義務と2019年型の政治的ブランドは後退しました。一方、LSF、LSF Dashboard、He Ara Waioraなどの分析基盤は残っているため、完全廃止とも従来どおりの存続とも言えません。
Q9. 2026年に廃止された法定義務は何ですか。
A. 予算文書でwellbeing objectivesを説明する要件と、Treasuryが少なくとも4年ごとにWellbeing Reportを作成する義務などです。廃止は2026年7月1日に施行されました。
Q10. ウェルビーイング予算で国民は実際に幸福になりましたか。
A. 制度導入、指標の変化、予算配分、個別政策の因果効果は別々に評価する必要があります。制度全体が国民のwellbeingをどの程度改善したかは一つの数字では確定できません。
Q11. 日本でもウェルビーイング予算を導入できますか。
A. 検討は可能ですが、ニュージーランドの名称や指標をそのままコピーすべきではありません。既存の予算査定、KPI、評価、府省間調整、データ基盤へどう接続するかが重要です。
Q12. 主観的幸福度を政策指標に使う問題点は何ですか。
A. 文化差、回答傾向、適応、短期変動、平均値による格差の見落としがあります。健康、所得、住宅、環境などの客観指標と併用し、分配と長期変化を確認する必要があります。
音声・関連解説
参考文献・一次資料
Budget 2019: Guidance for Agencies
History of the Living Standards Framework
The Living Standards Framework 2021
Measuring wellbeing: the LSF Dashboard
Te Tai Waiora: Wellbeing in Aotearoa New Zealand 2022
A Guide to the Public Finance Act 2026 edition
Public Finance (Wellbeing) Amendment Act 2020
Public Finance Amendment Act 2026
Public Finance Act 1989 current version
Government goals and wellbeing objectives
Annex 5: Government goals and wellbeing objectives
Treasury advice on Public Finance Amendment Bill
更新情報
初出:2025年10月8日。最終更新:2026年8月28日。EBPM.jpへの移管後、2019年Wellbeing Budget、2021年版LSF、Te Tai Waiora 2022、Public Finance Amendment Act 2026、Budget 2026等の一次資料を再確認し、制度年表、用語の区別、成果評価、日本との比較を更新しました。
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